Käse(チーズ) ※2001年作成

最近、日本でもメジャーになってきたヨーロッパのチーズ。でも、その種類はまだまだ本場の比ではありませんね。ドイツのスーパーマーケットなどで、ケースにずらりと並んだ様々なチーズに驚かされた方も多いと思います。そこで今回は種類豊富なヨーロッパのチーズの紹介です。

チーズの歴史

チーズの栄養価

種類と特徴

チーズ関連用語集

チーズ関連グッズ&市内のチーズ専門店

Tipps
1.おいしい食べ方
2.チーズの保存方法
3.食べ残しチーズの再利用

 

 

チーズの歴史

チーズは人間の手によって製造された食品の中でも、最も古くからある物のひとつと言われています。紀元前3000年頃、メソポタミア文明の古代シュメール人によって描かれた装飾に、チーズに関すると思われる描写が残っているのが現在わかっている“最も古い記録”です。
やはり紀元前4000年〜3000年頃の物と思われるチーズ製造機らしき遺跡もエジプトなどで発見されています。
でも実際にはどれほど前からチーズは作られていたのでしょうか?
すでに羊やヤギを家畜としていた、紀元前10000年ごろには、後のチーズの元となる乳製品が作られていたであろう、というのが最も有力な説です。
古代の遊牧民たちが、土器などに保存しておいたミルクが自然に凝固し白い塊と水分に分離することを発見し、その白い塊から水分を取り除き乾燥させると食物として食べられる、ということを知ったのがチーズ製造の始まりだと言われています。

現在にも通用するチーズの製造方法の始まりを物語る有名なアラビア民謡があります。
「砂漠を旅する商人が、羊の胃袋で作った水筒に入れたミルクをラクダの背中に積んでいて、休憩の時にそのミルクを飲もうとしたところ、中から透明な水と白い塊が出てきました。恐る恐るその塊を食べてみると、とても美味しかったのです。」
分離したミルクの白い塊部分(=凝乳・カード)をおいしくしたのが、羊の胃袋の中に含まれていた凝乳酵素(=レンネット)です。ミルクから水分(=乳清・ホエー)を取り除いたものに、このレンネットと乳酸菌を加えたものがチーズの基礎です。

牛乳によるチーズは、ヤギや羊のチーズより2000〜3000年ほど後に誕生しました。なぜなら、牛が家畜として飼われ始めたのは、ヤギや羊よりだいぶ後だったからです。

ヨーロッパで最初にチーズ作りを始めたのは、イタリアだと言われています。
紀元前1000年頃にギリシア文明が海を渡って北イタリアに伝えられました。イタリア最古のチーズと言われているのは“ペコリーノ・ロマーノ”という羊乳から作られたハードタイプのチーズです。
現在のチーズ王国フランスには、古代ローマ軍がフランス(ガリア)を征服した際にローマ文化を導入することによりチーズ作り、およびワイン作りが広まりました。青カビチーズの代表“ロックフォール”はフランスで最も歴史の古いチーズです。

 

チーズの栄養価

チーズが栄養価の非常に富んだ食品であることは、ミルクの栄養分を考えれば当然のことですね。
もともと栄養豊富なミルクから水分を取り除き、栄養素だけを固めたものがチーズです。チーズ20gで牛乳200ml分の栄養が取れると言われています。
それでは具体的にどのような栄養素が含まれ、どのような効果をもたらしてくれるのでしょうか?

◎カルシウム

カルシウムは、特に子供の成長期や、女性の妊娠・授乳期には欠かせない栄養素です。また、骨を丈夫にすることにより骨粗鬆症を防ぐ効果もあると言われています。
1日に必要とされているカルシウム摂取目安量は600mg〜700mg とされていますが、日本人の平均摂取量は500mg程度と不足気味です。
そこで、この不足分をチーズで補えばいいのです。10〜20gほどの一かけらのチーズで100mg のカルシウムを摂取することができます。毎日の食事にチーズをちょっと加えるだけで、1日のカルシウム必要摂取量に達成できるのです。
ただ、カルシウムは食べるだけでは吸収率があまりよくありません。
ポイントとしては、ビタミンDを多く含む食物(いわし・レバー・しいたけなど)と一緒に食べると腸からの吸収を助けてくれます。また牛乳を一緒に飲んだり、適度な運動をすることにより骨への沈着率がよくなります。

◎ビタミン

ビタミンC以外のビタミンを含んでいます。特にビタミンB2が多く含まれ、これは体内で脂肪が燃えるのを助ける働きがあり、疲労回復や成長に役立ちます。また、乳脂肪分にはビタミンAが含まれていて、皮膚や粘膜を守ってくれます。ビタミンは健康を保つためには不可欠なのに、体内では作ることができない貴重な栄養素です。積極的に摂取を心掛けましょう。

◎たんぱく質

チーズの25%前後を占める主成分で、熟成とともにアミノ酸に分解されていて、消化が良く、各種アミノ酸をバランス良く含んでいます。たんぱく質は筋肉や細胞、血液などを作るとても貴重な栄養素です。

◎良性脂肪

チーズというと“高カロリー”というイメージがありますが、チーズに含まれるコレステロールは、例えばレバーなどと比べると1/3以下です。しかも主成分のひとつである乳脂肪は消化が良く「脂肪の中の王様」と呼ばれています。
カロリーの心配よりも、カルシウムや良質のたんぱく質に注目して心置きなく食したいものです。

 

 

種類と特徴

フレッシュチーズ

非熟成タイプ。新鮮で、できたてのチーズのことです。クセがなく食べやすく、デザートの材料にも良く使われます。
*モッツァレラ、クアルクなど

ソフトタイプ

・白カビチーズ
表面一体が白いカビに覆われていているのが特徴で、このカビが熟成を促進させ、旨味を増す働きがあります。
*カマンベール、ブリーなど

・青カビチーズ
一般にブルーチーズと呼ばれ、白カビチーズが表皮のカビから熟成するのに対し、このタイプは内部の青いカビによって熟成します。塩分が強く、香り・味とも強烈で、初めて食べる時には敬遠しがちですが、チーズ・ファンには欠かせないタイプです。
*ロックフォール、ゴルゴンゾーラ、スティルトンなど

・ウォッシュチーズ
表面がネバネバしていて、クサヤのような強烈なニオイを発するのがこのタイプ。でも表面の皮を外してしまうと中は意外とマイルドでコクがあってクリーミー。表面を赤くし、強烈なニオイの元となっているのは、リネンス菌といって納豆菌の親戚です。
*エポワス、リヴァロ、モン・ドールなど

・ヤギ&羊のチーズ
ヤギ乳や羊乳独特のクセがあり、少し酸味があって、ぼそぼそした食感がこのチーズの魅力で、ワインにも良く合います。
*サント・モール、、クロタン・ド・シャビニョル、バノンなど

セミハードタイプ

マイルドでクセもなく、日本人の口に最も合うタイプです。ハードタイプとの違いは硬さと大きさで、セミハードのほうが柔らかく、小ぶりですが、熟成するとハードなみに硬くなります。
*エダム、ゴーダ、モルビエなど

ハードタイプ

世界で一番大きく、一番長く熟成するこのタイプ、重さが100キロを越すエメンタールや、熟成に2年かかるパルミジャーノ・レッジャーノなどもこの仲間に入ります。
*コンテ、エメンタール、チェダーなど

それぞれのタイプ別に代表的なチーズをいくつかご紹介します。

フレッシュチーズ

Mozzarella
イタリア産。
オリジナルはイタリア・カンパーニャ州のバッファローの乳から造られた"Mozzarella di bufala"ですが、バッファローの減少により、現在では牛乳が一般的です。バッファロー乳から作られたチーズのほうがクセがあります。
生で食べるときはほんのりとしたミルクの甘さと、弾力のある食感が特徴です。熱を加えるとよく伸びることから、ピザ用のチーズとしても使われます。


Mozzarella

Ricotta
イタリア産。
牛・羊・ヤギの乳清(ホエー)から生産されるものがあります。
"Ricotta gentile"は柔らかく、"Ricotta forte"はより風味があります。

Ricotta

Mascarpone
イタリア産。
牛乳から造られるクリーミーなチーズで、生クリームを遠心分離機にかけて作られます。ティラミスの材料として、またフルーツと混ぜたり、はちみつをかけたりとデザートとして楽しめるチーズです。

Mascarpone


Cottage Cheese
イギリス産。
低温殺菌した牛の脱脂乳から造られ、生産過程で2度加熱することで、ぶつぶつした舌触りになります。乳脂肪が他のチーズと比べて低く、とてもヘルシーです。果物や生野菜と良く合います。


Cottage Cheese

Brillat-Savarin
フランス・ノルマンディー産。
このフレッシュチーズは約3週間の熟成期間中にビロードのようなすべすべとした“ミルクのカビ”が全体を覆います。牛乳から作られた、乳脂肪分の大変多いチーズです。

Brillat-Savarin

Burgos
スペイン産。
羊の乳から造られたチーズで、アロマに富み、多少塩分の効いたその味は、祖国スペインではオリーブや香草と合わせて食され、“夏のチーズ”として愛されています。そのドーム型が特徴のチーズは重さが2kgになるものもあります。

Burgos

Petit-Suisse
フランス各地で生産され、親しまれているチーズです。低温殺菌された牛乳で作られ、生クリームが加えられているので、口当たりが滑らか。適度な酸味があり、ジャムと合わせて食べるのがポピュラーです。
ノルマンディー地方の農場で働くスイス人がこのチーズの作り方を考案したので、この名が付きました。

Petit-Suisse


Quark(南ドイツではTopfen)
ドイツのチーズ市場の約50%は、フリュッシュケーゼと呼ばれるフレッシュタイプのチーズ。その代表的なものがクワルクです。
低温殺菌した牛乳からホエーを除き、カードを砕いて糊状にしたものです。脂肪分の高さによって4種類に分けられ、脱脂乳だけのマーゲルクワルク(Magerquark)、固形分中脂肪45%以下のスパイゼクワルク(Speisequark)、50%以下のザーネクワルク(Sahnequark)があります。ジャムやはちみつを加えてそのまま食べたり、あさつきなどの香草を入れてパンに塗ったり、サラダと一緒に、と食べ方もさまざまです。


Quark

 

〈ソフトタイプ〉

《白カビチーズ》

Camembert(AOC)
フランス産チーズの中では、最もポピュラーなもののひとつでしょう。AOCの称号(※関連用語参照)は生乳から作られたノルマンディー産の"Camemberts de Normandie"にのみ与えられます。新しいものは真っ白なカビに覆われ、味もマイルドですが、熟成が進むにつれて、全体がオレンジ色を帯びて、辛味が増してきます。
1年中出回っていますが、特に4月中旬から11月中旬にかけてが旬です。
 


Camembert


Brie(AOC)
パリ周辺のイル・ド・フランスで主に生産されており、種類も豊富ですが、AOCの称号を受けているのは、"Brie de Meaux""Brie de Melun" のみ。
Meaux の方が口当たりがやわらかく、Melun の方が塩気が強く、芳醇で力強い味わいです。

Brie

Chaource(AOC)
フランスはシャンパーニュ地方とブルゴーニュ地方で生産されているチーズです。
熟成期間が短いので、フレッシュで甘味があり、クリーミーな舌触りは慣れない方でも抵抗なく召し上がれるでしょう。特に夏から秋にかけてが食べごろで、シャンパンとのコンビネーションも抜群です。

Chaource

Saint-Marcellin
フランス、ローヌ・アルプ地方のDauphine地域で生産されているチーズで、オリジナルはヤギ乳ですが、近年では牛乳が主流です。熟成がすすむにつれて、フレッシュでソフトなチーズから辛口で香りの強いものに変化していきます。完熟したサン・マルセランは、全体が赤茶っぽく、白いシミが浮き出ているのが特徴です。


Saint-Marcellin

Coulommiers
フランス、イル・ド・フランス地域で、生または低温殺菌された牛乳から造られます。Brieに似ていますが、Brieより小さめです。農場オリジナルのチーズ"fermier"(※関連用語参照)を夏の終わりごろに食べるのがベストです。熟成期間は8週間。若いチーズの中身はフレッシュで酸味があり、外側はクリーミーです。


Coulommiers

《青カビチーズ》

Roquefort(AOC)
青カビチーズの王様と呼ばれているロックフォールチーズはラコ―ヌ種という羊の生乳から作られ、南フランスのRoquefort-sur-Soulzon 村にあるCombalou 山の洞穴の中でのみ熟成が許されています。長さ2q、幅300m、深さ300mにも及ぶ回廊には夏も冬も同じような冷たい湿気をおびた風が流れ、この巨大な天然のチーズの貯蔵庫の中に大小12メーカーが年間600万個ものロックフォールを生産しています。
AOCの称号を受けたのは1925年。
風味と塩気が強いので、ボルドーのSauternes などの貴腐ワインや、ラングドック地方のBanyuls などのデザートワインと合うでしょう。

Roquefort


熟成10日目


熟成6ヶ月目


Gorgonzola
イタリア、ミラノの北にあるロンバルディア州Gorgonzola村産。ゴルゴンゾーラは、リゾットやパスタ、ピッザ、肉料理など幅広い用途に使われ、イタリア料理に欠かせない食材です。このチーズには2種類あり、甘味のあるクリ―ミーな"dolce"とピリッと辛口の"picante"があります。

Gorgonzola

Bleu de Causes(AOC)
牛の生乳から造られ、熟成には天然の石灰岩の貯蔵庫で、長い物で6ヶ月を要します。
この青カビは"penicillium roqueforti"菌から発生しています。夏に生産されたチーズは黄色身がかったクリーム色をしていて、冬に生産された物はより白っぽく力強い味わいです。
食事の最後に少し酸味のある甘口ワインと一緒に。


Bleu de Causes

Cabrales
強烈な香りと力強い味わいのこのチーズはスペイン北部のAsturiens地方で、牛・羊・ヤギの乳をミックスして造られています。
石灰岩の洞穴で熟成され、表面は食塩水に漬けたかえでの葉で覆われています。
ピリッと辛口で弱冠酸味があり贅沢なアロマが口の中に広がります。
そのクセのある味は、スペイン人の間でも好き嫌いがわかれるそうです。
 


Cabrales


Stilton
世界三大ブルーチーズの一つとして有名なイギリス産のチーズです。ロンドンとエジンバラを結ぶ幹線道路沿いの町、スティルトンにある宿で売られるようになってから有名になったと言われています。
低温殺菌された牛乳から造られ、熟成期間は6ヶ月から9ヶ月。適度の刺激とコクが持ち味で、エリザベス女王の大好物と言われています。
ポルトーやマディラ酒と相性がいいのが有名です。

Stilton
 

《ウォッシュチーズ》


Époisses(AOC)
フランス、ブルゴーニュ産。
その表皮の強烈な臭いに食べるのをためらいそうですが、中身はコクがあってまろやか。牛の生乳から生産され、約4週間の熟成中、週に2、3回、表面をMarc(ブルゴーニュ産、ブドウで造られた蒸留酒)で洗います。
ナポレオンはこのチーズにブルゴーニュの赤ワインChambertinを合わすのが大のお気に入りだったとか。
やはりブルゴーニュの赤ワイン、もしくはMarc de Bougogne との相性もいいでしょう。
 


Époisses


Munster(AOC)
フランス、アルザス・ロレーヌ地方産。(ロレーヌ地方では"Munster Géromé" と呼ばれています。)
生の牛乳から造られ、外側は強烈な臭いですが、中身はやわらかく、クリーミーでミルクの豊かな香りがします。
茹でてアツアツのじゃがいもにのせたり、香草のクミンをかけて食べるのが一般的。クミンフレーバーが加えられたMunsterも売っています。
アルザスワインのGewürztraminer, Tokay などと一緒に。



Munster

Livarot(AOC)
フランス、ノルマンディー地方のLivarot 村産。
指で押すと中に入り込むくらい良く熟成したものがおすすめです。ただし、アンモニアのような臭いがするものは食べごろを過ぎていますので気をつけてください。
側面に巻かれてあるひも状のものは、あしの一種でレーシュと呼ばれ、熟成して柔らかくなったチーズの型崩れを防ぎます。
辛口の味わいはカルバドスとも合いそうです。


Livarot

Limburger
南ドイツのチーズ。
長方形で赤味を帯びているところから“レンガのチーズ”と呼ばれています。
低温殺菌された牛乳から造られ、脂肪分の高さによって種類がいくつか分かれており、脂肪分が高いほどやわらかくアロマに富んだ味わいがあります。
ピリッとした辛味が感じられるものはAllgäu 地方で生産されたチーズです。


Limburger

Vacherin Mont d'Or(AOC)
フランスのスイスと国境を接するフランシュ・コンテ 地方で生産される期間限定(初秋から3月末まで)のチーズで、牛の生乳から造られます。
とてもやわらかいので、型崩れしないようまわりをもみの木の皮で囲ってあります。食べる時は容器から直接スプーンですくってください。

Mon d'Or
 

《ヤギ&羊チーズ》


Sainte-Maure(AOC)
フランス、主にサントル地方のロワール川流域で生産されるヤギ乳チーズ。
長細い円筒形でまわりが塩を含んだ木炭の灰で覆われているのが特徴です。真ん中に藁が1本とおしてあるのは、チーズの形を保つためと中に空気を通すためです。
軽い酸味と塩気があり、くるみのような香りがします。

Sainte-Maure

Chabichou(AOC)
フランス西部、ポアトゥ・シャラント地方産。
この地方はフランスで最もヤギの飼育が盛んな地方で、多くのヤギチーズが生産されています。その中でもこのシャビシューは最も古くからあるチーズの一つです。
多くが農家直産のfermierチーズで生乳から造られます。ピリッとした辛味の中にもデリケートでほのかな甘味を含んだ風味が感じられます
主に5月から11月にかけてが、このチーズの旬です。Sancerre やPouilly Fumeなどの白ワインと合わせてみてはいかがでしょう?
 


Chabichou


Crottin de Chavignol(AOC)
フランスはロワール川流域のサントルおよびブルゴーニュ地方生産のヤギ乳チーズ。
2週間くらい熟成されたものが食べごろで、外側は青っぽく、中身は光沢を帯びています。味も酸味と甘味のハーモニーが絶妙。熟成がすすむにつれて色がだんだん濃くなり、味も濃厚、香りも強烈になっていきます。
フランスでは”クロタンの熱いサラダ”を連想する人も多く、このチーズを温めて、トロッとしたところをサラダにのせる料理は人気があります。
 


Crottin de Chavignol


Pecorino Fiore Sardo
イタリア、サルディーニャ産の羊乳からできたチーズで、ヤングタイプとオールドタイプがあります。
若いものは味もマイルドなのでそのまま食し、熟成がすすみ辛味が出てきたものはパスタなどの料理に使われます。
ペコリーノチーズには他に地方別に"Pecorino toscano", "Pecorino romano", "Pecorino siciliano" があります。

Peccorino Fiore Sardo

Banon
フランス、プロバンス産。
春から秋にかけてはヤギ乳で、その他の季節は牛乳で造られます。
2週間の熟成の後、悪性のカビからチーズを守るため、この地方のブドウから出来た蒸留酒 "Marc"に浸され、カスタニア(栗)の葉でまわりを覆われます。
若いうちはミルクの香りが濃く、熟成が進むにつれ表面に葉の色と香りが移ってきます。



Banon

Altenburger-Ziegenkäse
ドイツ東部のチューリンゲン州で生産されるチーズで多くがヤギ乳と牛乳のミックスで造られています。中にクミンの実が入っていて独特の風味があります。

Altenburger-Ziegenkäse


セミハードタイプ

Edamer
オランダ北部のエダムで作られているエダムチーズは、球形で赤いワックスコーティングをされているという特徴から誰もが一度は見たことがあるチーズです。
低温殺菌された牛乳から造られ、熟成が若いうちはマイルドで、熟成が進むにつれピリッとした辛味が増してきます。
とりわけ、“朝食のお供”として人気があります。


Edamer


Gouda
ゴーダチーズはゴーダの町で作られる、オランダを代表するチーズです。
特長は、直径35cm、厚さ10cm、重さ10kgの円盤型ということに加え、黄色いワックスで覆われていることです。まろやかでクセもないので、日本人にも親しみやすい味でしょう。
熟成期間は1ヶ月のものから12ヶ月を越すものまであり、味もだんだんに力強くなっていきます。(ドイツではそれぞれ"junge", "mittelalte", "alte" として売られています。)1年以上熟成された"alte Gouda"は塩気が強く、パサパサしてイタリアのパルメザンチーズに似ています。

 


Gouda


Morbier
フランス東部のフランシュ・コンテ地方で造られる牛乳産のチーズです。
真ん中にグレーの線が入っているのが特徴ですが、これは、昔はこのチーズは2日に分けて造られたため、一晩おく際に虫がついたり、乾燥したりするのを防ぐために表面に灰をかけておいた製法の名残だそうです。現在では単に“飾り”のようなもので、もちろん食べても害はありませんが、ジャリジャリした歯ざわりには抵抗がある方もいらっしゃるかもしれません。
 


Morbier


Saint-Nectaire
フランス中央山地のオーベルニュ地方産。
農業直産のfermier チーズには生産者のコードと製造番号が書いてあるシールが貼られています。
牛の生乳から造られ、湿度の高い地下倉庫の藁の上で熟成されます。
口の中で溶ける際、かすかに酸味を感じ、またくるみやスパイスの味わいもします。
よく熟成したチーズは全体が灰紫色で、赤、白、黄色のカビで覆われています。


Saint-Nectaire


fermier チーズを表すシール


Taleggio
北イタリア、ロンバルディア州およびピエモンテ州で造られている牛乳のチーズです。
山の中の天然の洞窟の中で熟成する間に表面にうっすらとカビが発生してきます。
中身はソフトでほのかな酸味が効いたフルーツのような味わいは、デザートチーズとして好まれています。


Taleggio

 

〈ハードタイプ〉


Comté(AOC)
フランス東部、ジュラ山脈のComté 村で数百年の歴史を誇る牛乳のチーズです。
一つのコンテを造るのに約530リットル(牛30頭分)もの牛乳が使われます。
熟成には約3ヶ月かかり、ナッツのような味わいがあります。
食前のおつまみとして、またサラダに入れたり溶かしてフォンデュに使ったりと食べ方もいろいろあります。

Comté


Parmigiano Reggiano
イタリアのパルマとレッジョ・エミリア周辺で作られることから、“パルミジァノ・レッジアノ”と呼ばれているチーズ。粉チーズとしてパスタなどにかけて食べることで知られています。
イタリアでは非常に価値のあるチーズとして有名で、投機の対象になるほどです。このチーズの熟成庫は銀行が管理しています。
熟成期間は非常に長く、短くて12ヶ月から長いもので3年以上にもなります。この間にたんぱく質がアミノ酸に分解され、強い旨味と芳香を作ります。



Parmigiano Reggiano


Emmentaler
スイスを代表するチーズといえば、エメンタールです。エメン峡谷を中心に15世紀半ばごろから造られており、夏にアルプス高原に放牧されている牛の生乳から生産されます。
円盤の形をしていて、直径が約80cm、厚さ25cmで、重量は70kgから100kgにもなります。熟成期間は4ヶ月から5ヶ月。ナッツのような味わいと大きなチーズ孔から放たれるマイルドなアロマが特徴です。



Emmentaler

Allgäuer Bergkäse
ドイツのハードタイプチーズです。
牛の生乳から生産され、約3ヶ月の熟成は涼しい地下倉庫の中で行われます。小さなチーズ孔はゆっくりと熟成していったことを示し、マイルドな風味を出しています。
とりわけアルプス高原で放牧されている牛からとれた乳でつくったチーズは、ほのかに草の香りがすることで注目を集めています。


Allgäuer Bergkäse


Cheddar
イギリスがかつて植民地全体で生産を広めたため、今や世界一の生産量を誇るのがこのチェダーチーズです。チェダーチーズの名前は、イングランド南西部にある小さな町の名前に由来しています。大きさは直径35cm、高さ35cm、約20kgの円筒形で、他のチーズ生産方法とは違う"cheddaring" という特殊な行程を経て、その酸味、塩気、きめ細かさが形成されていきます。
若いときには甘い香りとほのかな酸味がありますが、熟成が進むほど濃厚でシャープな風味へと変わっていきます。
"Farmhouse Cheddar" と呼ばれる通常のものよりまわりのオレンジ色が薄いチーズは農家で直接造られたチーズとして重宝されています。

 


Cheddar


Manchego
スペイン中部のラ・マンチャ地方で数百年前から造られている、低温殺菌された羊乳を使ったチーズがマンチェゴです。ドン・キホーテが称賛したチーズとしても有名です。
直径25cm、高さ10cm、重さ3kgの円筒型で、表面には紐を巻きつけたようなジグザグの模様があるのが特徴です。表面をオリーブ油でコーティングして半年以上熟成させますので、組織が引き締まり、大変にコクがあるチーズです。スペインを代表とするチーズと言われています。



Manchego


Idiazábal
フランスと国境を接するスペイン北部のバスク地方で生の羊乳から造られるチーズです。
直径20cm、高さ10cmの円筒形で、約3kgの重さがあります。表面は透明感がある茶褐色をしていて、スモークしたような香りと羊乳のほどよい酸味がひろがります。
約3ヶ月から5ヶ月の熟成期間に香りの強いスパイシーな味わいに変化していきます。



Idiazábal

 

 

チーズ関連グッズ&市内のチーズ専門店

チーズ関連グッズ

チーズナイフ

やわらかい白カビチーズなどには穴あきタイプのナイフ、硬質のチーズには肉厚のナイフというように、チーズの種類によって選んでください。また、実際にナイフの柄を握ってみて、握り手がチーズ・ボードにつかないものを選んでください。
穴あきタイプの先が2つに分かれているのは、切ったチーズを刺すときに便利なためです。


チーズナイフ


チーズスライサー

半硬質や硬質タイプのチーズをスライスしたり、硬くなった上皮を取るのに便利な道具です。チーズにあてる角度によって、スライスするチーズの厚みを調節することができます。チーズを麺状にスライスすることができるタイプもあります。


チーズスライサー


チーズおろし

チーズおろしは、さまざまなメニューをおいしく引き立てる「粉チーズ」を簡単に作る道具です。手に持って使うものなので、持ち手がしっかりしていること、おろすための「目」が均一に揃っているものを選びましょう。

〈チーズおろし金〉
硬いチーズを食卓でおろして使う場合などに利用されます。

〈ハンドル型〉
上から小さなチーズの固まりを入れてハンドルを回すと、下から粉チーズになって出てくる形です。半硬質タイプのチーズをおろすのに便利です。

〈4面型〉
半硬質、硬質タイプのチーズをおろして使うときに便利な形です。台の上に立ててチーズをおろします。すりおろすだけはでなく、糸状にできるものもあります。


チーズおろし金


ハンドル型


チーズケース

蓋つきのチーズボードです。
チーズをのせてそのまま食卓へ。食べる時まで蓋をしておけば表面の乾燥を防げますし、虫よけ、埃よけにもなります。
余ったチーズはまた蓋をして、冷蔵庫で保存しておけば、翌日そのまま食卓へ出せます。


チーズケース


デュッセルドルフのチーズ専門店

デパートの食料品売り場や市場に行けば、種類豊富なチーズ専門コーナーが必ずありますが、その中でも特に有名なチーズ専門店をご紹介します。
"Chez Jean-Luc"   
Karlplatz, Innenstadt
(アルトシュタット入口にある市場の中)
Tel:0211-324673, Fax:0211-651291
営業時間:水、木 9:00〜18:30
                    金 7:30〜18:30
                    土 7:00〜15:00
☆フランスチーズ専門店で、約85種類を扱う。
オーナーは、2週間に1度フランスに行き、主に規模の小さい生産者から選りすぐりのチーズを買い付けている。
チーズの他にもフランス産ソーセージ、フォアグラ、マスタードなどを扱っており、店で焼いたバゲットも焼きたてを購入できる。


"Chez Jean-Luc"


"Münstermann" 
 Hohe Strasse 11, 40213 Innenstadt
Tel:0211‐130040, Fax:0211-1300450
Email: info@muenstermann-delikatessen.de
営業時間:月〜水 9:30〜18:30
                木 9:30〜19:00
                金 9:00〜19:00
                土 8:00〜15:00
☆ヨーロッパ各国のチーズ約200種を扱う。
1885年開業のデリカテッセンで、鶏肉系の種類が豊富なことで知られている。他にオイル、調味料、パスタなど。パーティーサービスも行っている。


"Fomagerie"  
Neusser Strasse 131, 40219 Unterbilk
Tel:0211-3983682, Fax:0211-3983682
営業時間:火〜金 10:00〜18:30
        土 9:00〜14:00
☆ドイツ、フランス、イタリア、オランダなどからのチーズ約100種。
特にフランス産AOCチーズの種類が豊富。セミハード、ハードタイプのチーズはオランダで直接買い付けしてくる。
他にソーセージ、パテ、ワインなど。パーティーサービスもある。

 

 

チーズ関連用語集

AOC
(Appellation d'Origine Contrôlée):

"AOC" というのは「原産地統制名称制度」のことで、フランスが自国の特産物に対して、その伝統的な製法をまもるため細かい規定を定めた法律。チーズに関しては、原料となる乳の産地や製造・熟成方法、ときに牛の種類などが規定される。この称号を受けたチーズには左のような公定マークがラベルや箱、包装紙などに印刷され、現在38種のチーズがAOCを与えられている。
またイタリアにも"DOP"という同様の制度がある
他にワイン、スピリッツ、農作物など。
Alpage: この表記があるものは、アルプス高原に放牧されている牛やヤギの乳を6月から9月の間に、直接搾乳したということ。
Artisanal: 昔ながらの製法で、手作業により出来たチーズの意。
au lait cru /Rohmilchkäse: チーズの箱などにこの表記があるものは生乳で造られたチーズということ。
Brebis: フランス語、羊乳チーズ。
Chèvre: フランス語、ヤギ乳チーズ。
fermier / bäuerlich: 酪農場でとれたミルクをその場で直接、伝統的な製法によりチーズに加工したもの。
pasteurisieren: 70℃から72℃程度に短時間低温殺菌されたミルク。熟成や味の確立に影響を与えるバクテリアを殺す働きをする。
ただ、牛やヤギの種類や食すエサ(牧草の種類)を通して生じるミルクの独特なアロマは損なわれる。

 

 

Tipps

1.チーズをおいしく食べるには?

◎チーズを食べる30分から1時間前には冷蔵庫から出し、室温になじませてください。
冷蔵庫から出したてのチーズでは、冷たすぎて食感は硬く、本来の風味を味わえません。

◎切り方は放射線状に。
大きいチーズをグラム単位で買うと、お店の人はそのチーズの真ん中を中心に放射線状に切ってくれますね。これは、チーズの中心部と外側とでは熟成の度合いが違うからです。本来の味を充分に味わうためには、ご自宅でもこの切り方を実践してください。

◎チーズを食べる時は、よくワインやパンと一緒に味わいますが、野菜や果物との相性も良く、これらと一緒にとる事で不足している栄養素を補うことができます。


RBスタッフで試食、3種のGouda

2.残ったチーズを上手に保存するには?

本当なら、買ってきてすぐのうちに食べきってしまうのが理想なのですが、なかなかそうはいきませんね。やむを得ず残ってしまったチーズを保存する時は以下の注意点に気をつけて、おいしさを保ってください。

◎チーズが育った環境に最も近い形で保存しましょう。→低温・多湿

◎乾燥を防ぐために、冷蔵庫の中でも湿度がやや高い野菜室で保存してください。
残ったチーズをラップでていねいに包み、さらにジッパー付きのビニール袋に入れてしっかりと密閉しま す。タッパーなどの密閉容器に入れて保存する際にも1つずつラップで包み、一緒にレタスの葉やぬれぶきんなどを入れて乾燥を防ぎます。
また、ラップは2〜3日ごとに取り替えるようにします。放っておくと、チーズから出た水分によってカビが 生えてしまいます。
    *フレッシュチーズは傷みやすいので、開封後1週間以内に食べきってください。
    *青カビは繁殖力が強いので、他の食品に青カビが移らないようジッパー付きのビニール袋などで、単独で保管してください。

◎絶対に冷凍しないで下さい。冷凍すると、チーズの組織がボロボロになってしまい、風味が損なわれて しまいます。

◎チーズを切る際に濡れたナイフやまな板を使わないように。ラップで包む前にチーズの切り口が濡れていたら、キッチンペーパーなどで、水分を拭き取ってから包んでください。

 

2.食べ残しチーズの再利用

おいしいうちにチーズを食べきれないと思ったら、料理に使ってしまう手もあります。

<セミハード・ハードタイプ>
チーズをおろして、グラタンやカレーなどの煮込み料理に。

<ブルーチーズ>
プレーンドレッシングと混ぜて、ブルーチーズドレッシングとしてサラダに。

<その他のチーズ>
クッキーやケーキの材料として使ったり、サンドイッチなどにはさんだり、違ったタイプのチーズを一緒にしてフォンデュなどにしてもおいしいです。