ドイツの老人福祉 ※このページの情報は2006年時点のものですので、現在は変更されている可能性があります。ご留意ください。


日本と同様、ドイツも少子高齢化社会が進み、2050年には3人に1人が老人になるといわれています。そのような状況に直面して、ドイツではどのように高齢化社会に対応しているのか、またドイツの老人はどのような生活をして介護を受けているのか調査しました。


【老齢化が進むドイツの現状】
一口に「介護」と言っても、その状況は様々な領域によって少しずつ異なります。ここでは、@法律で謳う介護A現場で行われている介護Bビジネスとして行われる介護、に分けて見ていきます。

@行政、法律から見た老人介護

<介護の位置づけ>
基本法(Grundgesetz)の中で「ドイツは民主的・社会的な連邦国家である」と定めています。国はこれを実現するため病気、介護、事故、老齢補償、児童手当、住宅手当、失業手当など広範囲にわたる社会保障関連法を整備してきました。その社会保障のひとつが介護であり、これを受けて1995年に介護保険が導入されました。介護保険の4つの骨組みのうちのひとつに老人介護があります。

<介護保険の4つの骨組み>
1)老人介護(Altenpflege)
2)病人介護(Krankenpflege)
3)小児病人介護(Kinderkrankenpflege)
4)病後回復のための介護(Heilerziehungspflege)

介護保険は公的医療保険加入者、組合や業界保険加入者(人口の90%以上)は必ず加入しなければならない強制保険です。ただし、医療保険におけるプライベート保険(保険会社が行っている私の医療保険)加入者は必ずしもこれに加入しなくてもよく、プライベート保険の介護保険加入でもよいことになっています。プライベート介護保険は会社により内容が異なるのでここでは触れず、この先介護保険に関する内容は公的なもののみとします。

<介護法について>
 介護保険は強制保険であるため、公的医療保険及び民間医療保険のすべての被保険者は在宅あるいは施設介護によって発生する経済的負担に備えて介護保険への加入が義務となりました。保険料は被保険者と雇用者が共に負担します。雇用者の負担を労働で相殺する為、多くの連邦州で祝日(Der Buss-nud Betttag)を1日減らして働くことになりました。無収入、又はわずかな収入しかない配偶者や子供などの扶養家族は、被保険者の家族として公的医療保険に加入しますが保険料を支払う必要はありません。

【介護保険Pflegeversicherung導入の流れ】

1994年: 介護保険が導入が決まる
1995年: 介護保険導入、保険料の徴収と家庭での介護の改善が始まる。
1996年: 介護保険にもとづいた施設介護がスタート
2002年: 法の整備 Pflegequalitaetsicherungsgesetz:施設介護の設備等の向上
       Pflegeleistungsergaenzungsgesetz:痴呆や精神病の対応強化
2004年: 年金受給者も介護保険料支払い義務
2005年: 23歳以上子供の扶養義務のない成人に対し0.25%の介護保険料値上げ。
連邦憲法裁判所は家族の負担を負担金で公平に相殺するものと合憲と判断。

 
<老人介護についての基本的な考え方>

1.)尊厳のある生活と自己決定(Ein Leben in Würde und Selbstbestimmung)
介護を受けるかどうかの判断、介護の場所や内容について自由に意思を伝える権利が保障されています。たとえば時間がかかっても自力で歩行することを望む人はその意思を伝える権利があります。

2.)まず家庭で全ての介護を行なうことを最も奨励しています。次に介護の一部を専門家に依頼したり短期間の施設介護を利用すること、それでも対応できなくなった場合に施設介護となるように、家庭での介護に対する協力を訴えています。

3.)要介護にならないための予防、自覚
健康を意識した生活を送れるように病気予防、適切な治療を受けること、また介護保険加入者は医療保険の適応についての知識と自覚を持った生活を送ることの大切さを述べています。

4.)保険の適応範囲
基礎介護と基礎的な家事。介護施設の宿泊費と食事は含まれません。ただし家庭での介護では幾分ゆるやか。


<具体的な保険の適応範囲>

1)基礎介護(Grundpflege)
老人の介護を介護保険の内容に照らし合わせて限定したものが基礎介護です。名前の通り基礎的なもので、医者の所に行くための介護は含まれますが、自由意志による散歩を実現するための介護は含まれません。内容は以下の通り。
―身体保持のための介護( im Bereich der Körperpflege)
1. 洗顔、清拭das Waschen,
2. シャワーdas Duschen,
3. 入浴das Baden,
4. 歯磨きdie Zahnpflege,
5. 整髪das Kämmen,
6. 髭剃りdas Rasieren,
7. 排泄die Darm- oder Blasenentleerung
―食事の介護(im Bereich der Ernährung)
8. 自力の租借による食事das mundgerechte zubereiten der Nahrung,
9. 強制的な栄養補給die Aufnahme der Nahrung
―移動の介護(im Bereich der Mobilität)
10. 起床、就寝時Aufstehen und Zu-Bett-Gehen,


2)基礎的家事
 買い物、調理、住居の清掃、食器洗い、シーツ・衣類の洗濯と交換

<介護度PflegestufeT〜Vについて>

・ PflegestufeT
(要介護T、Erheblich Pflegebedürftige) :
1日あたり90分以上の介護時間を要し、かつそのうち45分以上がGrundpflege(基礎介護)の二つの項目に該当する。
(例)朝のシャワーの際補助が必要で、且つズボン着用にも補助が必要だが、夜の着替えは何とか自分でできる。1週間に一度の入浴にも介護が必要。食事などの家事は近所の娘が現在行っている。
・PflegestufeU
(要介護U、Schwerpflegebeduerftige):
1日あたり3時間以上の介護時間を要し、かつそのうち2時間以上がGrundpflege(基礎介護)の項目に該当する
・PflegestufeV
(要介護V、Schwerstpflegebedürftige):
1日あたり5時間以上の介護時間を要し、かつそのうち4時間以上がGrundpflege(基礎介護)の項目に該当する。
・Härterfall
(特例による重度要介護者):
夜間2人以上の介護者を必要とする(主に超肥満であることが多い)。1日あたりの介護に7時間要しそのうち2時間は夜間である。


<介護度T.U.Vの決定>

Der Medizinische Dienste der Krankenversicherung(MDK:医療保険の専門機関)の鑑定員(Der Gutachter des Medizinischen Dienstes)が決定する。鑑定員の判断が一定であることが最も大切なため判定はより細分化されたマニュアル書 ”Begutachtungsrichtlinien (BRi)“に基づいて行われる(2001年8月より)。また鑑定員は痴呆、精神障害の認定も行う。
【痴呆、精神障害の認定基準】
1) 徘徊、2)危険の認識能力がなくなる、3)アグレッシブになる、4)感情、感覚の喪失、
5)1日のリズムがなくなる、など介護が非常に困難な状況が少なくとも二つみられ、少なくとも一つは長期にわたり規則的な周期で現れること。

<介護保険の給付>

家庭で介護をする場合と、或いは施設で介護を受ける場合では、幾らくらいの介護保険が給付されるのでしょうか。

1. 家族、近隣の手助けを受け家庭での介護(Häusliche Pflege)場合
介護費Pflegegeldが支給されます。介護費は介護を担っている人が受け取るもので、費用が目的にあって使用されているかも含め介護相談の名目で要介護T.Uは半年に一度、Vは年4回の専門家との話し合いが必要。住宅設備を介護のため改築または新築の際に手すりなどつける場合上限2,557ユーロの補助が出ます。

2. 家に介護士に来てもらって介護を受ける(Häusliche Pflege)
  出張介護(Wohlfahtspflege)はCaritas,Diakonie,AWOなど非営利団体で行っています。

3. 家庭の介護を中心に施設のディケアを利用
4. 家庭の介護を中心に施設を短期間利用
5.施設での介護


【介護保険(Pflegeversicherung)の支払い金額】

  介護T  介護U 介護V Härterfall
1. 家庭で家族による介護(月あたり)Pflegegeld 205 410 665  
2.家庭で専門家に介護を依頼(月あたり、要契約書)Pflegesachleistung 384まで 921まで 1,432まで 1918まで
3.家庭での介護+ディケア (月あたり) 384まで 921まで  1432まで   
4.家庭で介護+施設での一定期間介護
(年間4週間)年額
1432まで 1432まで 1432まで  

※家庭での介護の場合1又は2を受けることができる。コンビネーションして、例えば1を50%、2を50%受給 できる。施設の基本的な宿泊、食費については自己負担。

  介護T 介護U 介護V Härterfall
5.施設に住み介護を受ける(月当たり) 1,023 1,279 1,432 1,688

※ 上記はすべて身体的な問題による介護認定であり精神的問題は度外視したものである。

<痴呆や精神障害を併せ持つと判断されたとき>

  介護T 介護U 介護V
1年当たりの追加 460 460 460

(注)上記数字は過去の統計資料を参照している為、現行の数字と異なる場合があります。 

 

A実際の介護の実態

介護保険法を利用して老後の生活を送る場合、どのような選択肢があるのでしょうか。

<老後の住まいの形態> 

1)自宅に住み続ける。
・配偶者や子世帯と同居(要求される条件:自力で生活できる・要介護) 
・ 一人暮らし(要求される条件:ほぼ自力で生活ができる。ただし、緊急時に備え緊急ボタンで施設とのコンタクトがすぐ取れるようにするなどの工夫が必要)

2)老人用住居(Altenwohnungen)に入居(要求される条件:ほぼ自力で生活ができる)
段差のないバリアフリーの老人用専門住居に移る。住宅のみから介護施設が併設されているもの、レストランや売店、銀行などもあるホテルのように豪華なものまで施設によって差があります。詳細はBビジネスとしての介護をご参照下さい。

3)Jung-Alt-Wohngemeinschaft(要求される条件:ほぼ自力で生活ができる)
一つ屋根の下に老人と学生、老人と若い世代が共に暮らし、お互いの生活をサポートするモダンな生活形態システムです。 例えば買い物は若者が、子供の世話は老人が昼間中心に行います。いつも誰かが家にいるようにすることが条件です。
 主に非営利団体(e.V.)が運営しており、万博跡地を利用したハノーファーのプロジェクトは有名です。軌道に乗れば犯罪や教育問題など最近の社会問題の解消にも一役は果たせ老人にもそのほかの世代にもメリットが大きい夢のプロジェクトです。
(主な団体)
・Forum fuer gemeinschaftliches Wohnen im Alter Bundesvereingung e.V.
・Bundesforum fuer gemeinschaftliches Wohnen e.V.
・Azadeh Jabbarian Bau-und Wohn beratung 
※WohngemeinschaftにはDie Senioren-WGと呼ばれる老人だけの共同住宅もあり、1.2と類似している。

4)施設入居(要介護者が中心)  
費用の捻出が大きな問題となります。介護施設での宿泊経費や食事代は介護保険の適応外であることから、どれだけの資産が必要かは容易に図ることができません。
高額な老人の生活介護費用捻出には次の4つが挙げられます。
1.個人の資産で乗り切る
2.子供の援助もあわせる
3.公的保障に頼る:介護施設の設備関連の経費については一部の州で住宅手当(Wohngeld)または介護設備費(Investitionskosten von Pflegeeinrichtungen)の名目で補助を受けることができます。(NRW州 約400ユーロまで)

4)生活保護を申請する

Bビジネスとしての介護(介護施設について)

尊厳のある老後の生活を送る為に、どのようなサービスが提供されているのでしょうか。ドイツの高齢者住宅(施設)は、主に3つのタイプに分けられます。
1) 公営施設
2) 教会や福祉関係の非営利団体が経営母体の施設
3) 民間のプライベート施設

今回私達RBスタッフは、3つの異なる老人用住宅を訪問してきました。以下に各施設の詳細をご紹介します。
1) Das Dorothee-Solle-Haus
2) Ernst- und Berta-Grimmke-Haus
3) Rosenhof - Seniorenwohnanalgen


Das Dorothee-Solle-Haus

Das Dorothee-Solle-Hausは、Deakonie(デイアコニー)が母体となって経営している施設で、デュッセルドルフのオーバーカッセル地区(Hansaallee/Gemunder straße)にあるAlter Zentrum Oberkasselの一角に2005年3月にオープンしました。この辺りはデュッセルドルフ在住の日本人も多く住んでいる地区で、施設と別棟にある”Nachbarschaftszentrum mit Netzwerk”には、このホームページの”架け橋”のコーナーでご紹介している”デュッセルドルフ交流サポートセンター 竹”も拠点を置き活動しています。近くを散歩すると、施設に住んでいるお年寄りの方とよくお会いします。こここそ地域住民の方との共存を目指した施設といえるのではないでしょうか。

今回は、そのAlter Zentrum Oberkasselの施設の一つであるDas Dorothee-Solle-Hausを見学させていただきました。

1.Stationar (要介護者の入居)
2.Kurzzeitpflege(短期滞在)
3.Tagespflege(一日訪問)
4.Beratung (各種相談・アドバイス)
※Nachbarschaftszentrum mit Netzwerkが、別棟にあります。


応接室


1.Stationar (要介護者の入居)

建物の日本式2階から4階が各個人の住居施設となっています。24時間体制のケアーはもちろんのこと、普段通りの個人の生活を大切にすることをモットーに 、それぞれが使い慣れた家具を持ち込んだり、ペットと一緒に暮らすことも許されています。庭は一見とても開放的に見えますが、痴呆の入居者が施設外に出て道に迷ったりすることのないように工夫されています。
施設内には66の個室と二人部屋が6、合計で78床用意されており、医療プラクシス、美容院、ビストロ・カフェ、食堂などが完備されています。また、ご老人には大切なこととなる急病時、緊急時の呼び出しシステムにも万全の体制をとっています。
ただ、Uバーンの停留所から至近距離という最適な立地にある一方で、やはり街中の施設、ビルの中の広々とした生活空間という印象には欠ける気がしました。

2.Kurzzeitpflege (短期滞在)

短期滞在は、普段お世話している方の休暇期間、或いはその方が病気になった時、家の引越し・改築時、また退院後の数日間のケアーのほか、この施設への入居希望者の体験入居にも利用できます。
短期滞在用には、14の個室が用意されており、各室には浴室、電話、テレビなども完備されています。美容院、ビストロ・カフェ、食堂などの利用はもちろん、施設に入居している方との交流や一日訪問の方との交流、その他のグループ活動への参加などのサービスも受けられます。


個室の一例


3.Tagespflege (一日訪問)

一日訪問では、一日に12人まで受け入れています。ここでの一日には、朝食、昼食、コーヒーが付いており、静かなお部屋にベットも用意されているので、そこで休むこともできます。

4.Beratung  (各種相談・アドバイス)

この施設では、カフェなどご老人方が和やかな雰囲気の中で交流を持てるよう工夫されていました。また、専門の介護士をはじめ、ヘルパー、ボランテイアの方の他、Zivildienst(兵役拒否者に課せられる代替的非軍事役務)の若者も働いていました。介護される方も介護する方も高齢という高齢化社会の中で、これら若者の助けも重要だと感じました。その一方で、この施設の入居者の70%〜80%の方が老人性痴呆(軽い方も含めてはいますが)であるという施設の方の話にショックを受けました。ますます進む高齢化社会、近代化した情報化社会の中での私達のこれからの生き方も問われている気がします。


★Ernst- und Berta-Grimmke-Haus

Ernst- und Berta-Grimmke-Hausは、デュッセルドルフのオーバーカッセル地区とヘアト地区の間に位置し、1996年1月9日にオープンしました。単なるお世話、看護の助けのみではなく、この施設に住む人や、訪問する人たちの尊厳を尊重し、個人の人生にとって重要なときを過ごすことを可能にすることを目的として建てられました。
私達ラインブリュッケでは、この老人施設を利用する人たちが町中でどのように地元の人と溶け合い生活しているのか、見学してきました。


この施設は、デイアコニー、カリタスなど教会系ではない団体、AWO(Arbeiterwohlfahrt e.V)という団体によって経営されています。よって、この団体に属している会員の支払う月々の会費と会員以外の方も含めた寄付金で成り立っています。そしてこの施設では、3年間の教育を受けた専門の介護士、半年〜1年の教育を受けたヘルパーと、介護の仕事には携われませんがその他のことをお手伝いしてくれるボランテイアの人たちが、交替で働いています。また、この施設では、次の4つのことを提供しています。

1.Stationaer (要介護者の入居)
2.Kurzzeitpflege (短期間滞在)
3.Tagespflege (一日訪問)
4.Beratung (各種相談・アドバイス等)
1.Stationaer(要介護者の入居)

ここでは広さ26uの個室105室と二人部屋50室が用意されています。どの部屋も窓が大きく作られ明るく、またトイレ・シャワー室も手すりなど取り付けられ、なるべく自身の力で生活できるようコンパクトに工夫されていました。自分の家具を持ち込むこともできるので、今まで使い慣れた日常品に囲まれ、快適な自分だけの空間を作ることも可能です。もちろん個々の部屋に、テレビ、ラジオなどの接続もできます。
食事に関しては、自分で食堂まで行き食べることができる人は食堂で、無理のある人には部屋まで運んでくれます。又、たまに自分で料理をしたい時には共用の台所もあります。


バリアフリーのバスルーム


2.Kurzpflege(短期滞在)

短期滞在用には、10の個室と3つの二人部屋が用意されています。このKurzpflegeは、普段お世話している家族が休暇をとりたいとき、家族が病気になったとき、住居改築のときなど、介護の必要な人が一時的に家にいられなくなった場合に利用できます。各部屋には、小型冷蔵庫、コーヒーメーカー、テレビ、DVDプレーヤー、CDプレーヤー、本箱、電話などが設置されています。食事面も朝食、いくつかのメニューから選べる昼食、夕食、お茶(ケーキ)など充実しています。又、カフェテリア、売店、美容院も施設内にあり、ミサに参加したり、ちょっとした運動をすることもできます。

3.Tagespflege(一日訪問)

この施設のTagespflege(一日訪問)は、1996年4月から、月曜日から金曜日の8時15分から16時まで提供されています。このサービスを利用する方のために、14の個室が用意され、デュッセルドルフはもとより近隣のメアブッシュ、ノイスなどに住んでいる方も受け入れています。介護される方には、なるべく普段と変わらぬ生活をしていただきながら自立の援助をし、また介護する方にはその負担を軽減することをコンセプトとしています。
このサービスには、朝食、昼食、午後のお茶、各種の活動(散歩、創作活動等)、送迎サービス、近場へのお出かけ、等があります。

4. Beratung (各種相談、等)
毎週水曜日の16時から19時まで、事細かに相談に応じたり助言をしたりしています。このサービスを希望する場合は、電話かメールであらかじめ申し込みが必要です。

 
Rosenhof - Seniorenwohnanalgen

Rosenhofは1972年に最初の老人施設(Seniorenwohnanlage)を建設して以来、30年以上の歴史を持つ大手企業で、現在ではドイツ国内に10箇所(11箇所目をBerlinに建設中)の施設を運営しています。
2006年2月に行なわれたStiftung Warentestの結果によると、大手12社の老人施設運営企業の中で入院介護施設付きのホームとしては、その財務体質から施設、各種サービスの提供面で最高の評価を得ています。私達RBのスタッフは、デュッセルドルフ郊外ErkrathにあるRosenhofを見学してきました。


1.施設
1984年に開業したこの施設は、デュッセルドルフから約10Km、Sバーンでも中央駅から約10分という至近距離にありながら、緑豊かな静かな環境に囲まれています。中央に広い庭があり、それを囲むようにアパートメントが建っています。
部屋数は全部で284戸、介護施設は45床、現在約350名が住む大型のホームです。
Rosenhofは個人の自由と独立を尊重した開かれた老人施設です。明るく上品な内装、手入れの行き届いた庭には季節の花が植えられ、自宅に居るような心地良さと寛いだ雰囲気の中で生活できます。施設内にはキオスクや銀行、美容院等もあり、医者も常駐しているため、まるでホテルに居るかのような高いサービスを受けながら自由で活動的な日々を過ごせるような配慮がされています。
Rosenhofでは、”…denn Sie haben noch viel vor!"(もっと色んなことをしよう!)をモットーに、コンサートや朗読会、季節のお祭りなど様々なイベントが開催され、家族や友人を自由に招く事が出来ます。週2回はデュッセルドルフ市内行きのシャトルバスを運行していますので、交通の足を心配することなく買物に出かけられます。その他にも美術館やオペラを見に行くツアーなども企画され、入居者が施設に一人でこもりきりにならないようなサービスが充実しています。

2.Appartment(住居)

部屋の種類はワンルーム(30u)〜4ルーム(140u)まであり、全ての部屋にベランダ又はテラス、キッチン、キャビネット、浴室が付いています。床は絨毯が敷いてあり、各部屋毎にケラーもあります。
プライベートな空間を尊重している為、入居者の好みの家具を持ち込み、部屋の装飾も自由にできます。浴室と寝室には緊急呼出ベルがついているので、万が一の時にも安心です。
又、地上階には全戸分のポストが備え付けられており、郵便局員が直接配達できるようになっています。プライベートを尊重するRosenhofならではの配慮がうかがえます。
月々の料金は部屋の大きさによって異なりますが、基本料金には3コースの昼食、光熱費、窓掃除、施設利用料などが含まれています。

3.Stationaer(要介護者の入居)

介護棟には45部屋あり、専門の看護師及び介護師が24時間体制で対応しています。部屋の作りは介護者用に部分的に移動が可能になっています。
短期及び長期の入院介護が可能で、ここでも介護者のプライベートを尊重した居住空間を提供しています。誰もが利用できるレストラン(後述)とは別に、入院介護者用の明るいレストラン・カフェテラスがあり、介護度に合わせた食事が摂れるようになっています。

4.その他の施設
<レストラン>
整然とセットされたテーブル、新鮮でビタミン豊富な食事、親切なサービスを心がけています。メニューは主に伝統的なドイツの家庭料理ですが、将来的にはパスタなどのインターナショナルなメニューも取り入れるかもしれないとのことでした。毎日作られるケーキの種類も豊富で、お誕生日ケーキなどの注文も可能です。
スタッフはホテルやレストランで経験した人ばかりなので、その食事の質やフレンドリーな応対で評価が高く、外部から食事をしに来る方も多いそうです。
入居者の基本料金に昼食は含まれていますが、希望すれば追加料金で朝食のビュッフェ、夕食も摂ることができます。又、糖尿病患者用、ダイエットメニューもあります。

<サロン>
Rosenhofでは入居者が自宅に居るように過ごせる事を尊重しています。家族や友人を招いての個人的な誕生日パーティーなどを催せます。
<趣味・興味を満たす>
図書室では読書のほかに、ピアノコンサートなども催されます。テレビ・読書部屋では他の入居者と一緒にテレビ観賞をしたり、ビリヤートやブリッジ、チェスを楽しむこともできます。
健康維持の為にはスイミング教室や体操教室があり、シルク画から工作、歌や脳のトレーニングなど様々な創作活動も盛んに行なわれています。


室内プール